有料老人ホームや介護施設の運営を手掛ける株式会社サンライズ・ヴィラは、ロボットアウトソーシングサービスを提供するビズロボジャパン株式会社、セキュリティ機器を提供する株式会社セキュアと協力して、ロボットを用いた高齢者向け見守りサービスの実証実験を開始すると発表しました。
ビズロボジャパン株式会社が提供している「見守りクラウドロボ」と、株式会社セキュアが提供している顔認証技術「EUREKA」を組み合わせた、新しい高齢者向け見守りサービスの実現可能性を検証するとのことです。
実験はサンライズ・ヴィラが運営している神奈川県相模原市のサービス付き高齢者向け住宅において、2016年1月24日まで行われる予定となっています。
この見守りシステムは、利用者の居室に「人感センサ」や「温湿度センサ」などを設置し、専用のインターフェースを通じて「見守りクラウドロボ」側で情報を収集・分析することで、居住者の暮らしを24時間リアルタイムで確認することを可能にするものです。
ロボットというと、最近話題のPepperのような人型のロボットをイメージされる方が多いかもしれませんが、こちらの「見守りクラウドロボ」は、利用者と一緒に暮らすような人型ロボットではなく、各種センサからの情報を分析するシステムとして動作するとのことです。ロボットというよりかは、見守りAI(人工知能)と言ったほうが一般の方のイメージに近いかもしれませんね。
設置するセンサーは他にも「照度センサ」「開閉センサ」「証明スイッチ」などが用意されており、利用者の生活状況に応じた、柔軟なカスタマイズが可能とのこと。
今回の実証実験では、このロボットAIを用いたセンサ見守りシステムに、顔認証カメラのEUREKA(通路などに設置)を組み合わせることで、さらに危険検出の精度・速度を高められるとしています。
異なる2つの先進技術を組み合わせることで、人間のみの見守りでは難しい、24時間リアルタイムでのきめ細やかな見守りを可能としていく狙いがあります。
当面はサンライズ・ヴィラが運営する介護施設での利用を前提に実験を進めていくようですが、実験の結果によっては、在宅の高齢者向けに見守りサービスとして提供することなども視野に入れているとのこと。
IoT(モノのインターネット)を活用した見守りサービスの事例として、今後の展開に要注目です。